- さいゆうき
- さいゆうき【西遊記】(1)中国, 元代の旅行記。 二巻。 李志常(リシジヨウ)撰。 1220~24年, 長春真人(丘処機)が, 西征途上のチンギス-ハンの招きに応じて西行した際の記録。 一三世紀の東西交通の資料として重視される。 長春真人西遊記。(2)中国, 明代の口語体の長編小説。 一〇〇回。 呉承恩作。 1570年頃成立。 四大奇書の一。 唐の玄奘(ゲンジヨウ)(三蔵法師)がインドへ行き, 中国に仏教の経典をもたらした史実を軸に, そのお供の孫悟空・猪八戒(チヨハツカイ)・沙悟浄(サゴジヨウ)が妖怪どもを退治して玄奘を助ける活躍ぶりを描く。 それまでの同種の説話・芝居・物語類を集大成し, 登場人物に強い個性を与えて作りあげたもの。(3)紀行・随筆。 正編・続編各五巻。 橘南谿(春暉)著。 1795~98年刊。 角書(ツノガキ)に「諸国奇談」とあるように, 作者が1782年から山陽・西海・南海に旅した際に見聞した奇事・奇談を収める。 「東遊記」と併せて「東西遊記」という。
Japanese explanatory dictionaries. 2013.